武田信玄公の足跡をたどる禅の旅~甲府五山編~

旅行

甲府五山(府中五山)は、武田信玄公が府中やその周辺に定めた5つの寺院のことです。

武田信玄公は仏教を深く信仰し、特に禅宗の教えを重んじた人物でした。

中でも臨済宗関山派に帰依し、諸国から高僧を招いて教えを受け、政治や軍事にもその思想を活かしました。
そのため、甲府(当時の府中)にある由緒ある五つの禅寺を「甲府五山」として整備しました。

いずれも武田家と深い関わりを持つ寺院であり、信玄公の精神文化への関心と領国経営の一環として重要な役割を果たしました。

甲府五山ってなに?

ねぇこんぺい、“甲府五山”っていうのがあるって聞いたんだけど、そもそも“五山”ってなに? なんでお寺が5つなの?

いい質問だね、ぽんすけ。“五山(ござん)”っていうのは、もともとは中国や日本でお寺のランクを示す制度なんだよ。たとえば、京都五山や鎌倉五山って聞いたことない?

あるような、ないような…

戦国時代の武将・武田信玄公は、ただの戦の名人じゃなくて、仏教、特に“禅”の教えをすごく大事にしてたんだ。民を治める知恵や、戦いに向き合う心の持ち方に、禅の精神を活かしたんだって。

戦いに禅!? お寺で“無心”とかしてたのかな…

そうそう、まさに“無心”が強さの秘訣!それで信玄公は、自分の本拠地だった甲府(当時の“府中”)にも、京都や鎌倉にならって“府中五山”を定めたんだよ。

それが“甲府五山”なんだね!

うん!選ばれたのは、長禅寺・東光寺・能成寺・円光院・法泉寺の5つのお寺。それぞれが武田家と深いゆかりがあって、信玄公は僧侶を保護し、学びの場としても活用していたんだ。

戦国時代って刀や火縄銃ばっかりかと思ってたけど、信玄公は心の面も大事にしてたんだね。やっぱすごい!

そうだね。甲府五山は、単なる宗教施設じゃなくて、信玄公の“文化と統治の拠点”だったとも言えるんだよ。

甲府五山リスト

個別の説明は、寺名をクリックしたらリンクに飛べるよ。

寺名宗派地図ホームページ概要・特徴
長禅寺
(ちょうぜんじ)
臨済宗関山派地図甲府五山の筆頭。甲府の長禅寺は、武田信玄の母・大井夫人のために建てられた禅寺。
東光寺
(とうこうじ)
臨済宗妙心寺派地図信玄が特に信頼を寄せた寺で、開基は父・信虎とも。仏殿は重要文化財。
能成寺
(のうじょうじ)
臨済宗妙心寺派地図武田家ゆかりの武将の墓が多く、信玄の遺言に基づき保護された。
円光院
(えんこういん)
臨済宗妙心寺派地図公式信玄公の娘が開基と伝わる。信玄の正室・三条夫人の墓所もあり、女性との関わりも深い。
法泉寺
(ほうせんじ)
臨済宗妙心寺派地図公式信玄の出生地と伝わる。歴史的にも貴重な寺。

甲府市の甲府五山ホームページはこちら

甲府五山の歩き方

甲府五山って、全部まわれるのかなぁ?どこも離れてる感じするよ〜

安心して!徒歩でも1日でゆったり回れるルートになるよ。

  1. 長禅寺(甲府駅から徒歩10分、車5分)
  2. 能成寺(長禅寺から徒歩15分、車5分)
  3. 東光寺(能成寺から徒歩15分、車5分)
  4. 円光院(東光寺から徒歩50分、車10分) 
  5. 法泉寺(円光院から徒歩40分、車10分)

円光院と法泉寺は、ちょっとはなれているけど、車だったら10分程度で到着できるんだね。

駐車場

駐車場がどこかわかりにくかったんだよ。

そうだね。ここに入っていいかって迷ったよね。別に記事を作ったから下のリンクから飛んでね。

甲府五山の駐車場説明はこちら

ぽんすけのまとめ

甲府五山をめぐる旅、ひとつひとつのお寺に立ち寄るたびに、
静かな空気と、背筋が伸びるような気持ちになったよ。
どのお寺も、派手さはないけれど、そこに流れている“時間”がとても心地よかった。
そして、そんな場所をつくり、守り、信じた武田信玄公という人の姿が、だんだんと見えてきた気がする。
“風林火山”って言われてるけど、ほんとは“風林火山陰雷”って続きがあり、“陰雷(いんらい)”=静かにして雷のように動くって意味。まさに、禅の境地そのものでした。

タイトルとURLをコピーしました